糖質制限がダイエットに効果的なわけ
当ブログではスーパーフードやスムージーによるプチ断食ダイエット・糖質制限によって気持ちよくやせるための方法について、自然に20キロやせた経験(82kg⇒62kg)をもとに書いています。
今回は糖質制限がダイエットに効果的なわけについて書いていきたいと思います。
からだが太りやすい体質になってしまう原因のひとつは、砂糖や異性化糖が多く含まれた食品によって、甘い物への依存度が高くなり、昔と比べると慢性的に糖質を摂り過ぎてしまっていることだと、私は推察しています。
また多糖類である食物繊維の摂取量が減り、代わりに単糖類(ブドウ糖・果糖)や二糖類(主にショ糖)ばかりを加工食品やファストフードなどから摂るようになったことも、肥満の原因であるように感じます。
そのため、ダイエットのためには「糖質制限」を行うことが必要不可欠になってくると考えられ、「糖質制限」はしないよりもしたほうが良いのです。
また糖質制限は自分にとって無理なく適度に行えば、ダイエット効果だけではなく、身体の調子が良くなるというメリットもあります。
私自身も、実際に糖質制限を行うと、身体の調子が良くなっていきました。
しかし「糖質制限」というと、糖質の摂取量を限りなく「ゼロ」に近づけるイメージがありますが、ダイエットのために、糖質を極力減らそうとすると、ストレスになって長続きしないことが多いという問題が出てきます。
糖質制限の第一人者である江部康二氏も、『人類最強の「糖質制限論」』のなかで、
実際、糖質制限食のダイエット効果は非常に高いです。しかし、これまで1日3食、美味しくご飯やパンなどを食べてきて、デザートや間食で甘いお菓子や飲み物を食べたり飲んだりしてきた人たちは、糖質制限を思うように続けられない人が多いです。
ある程度の期間、糖質制限を実践してダイエットに成功すると、そこで満足したり気が緩んでしまいがち。そして、続けられなくなり、リバウンドしてしまう人が多いのです。
糖質を含む食べ物は、美味しいものが多いです。しかも、それを長年、習慣的に食べてきたのですから、糖質制限を続けるのは多かれ少なかれストレスがともなうのは当然です。(江部康二『人類最強の「糖質制限論」』p16)
と述べています。
実際に糖質制限ダイエットを始めてみたけれど、長続きしなかった方は非常に多いのかもしれませんが、江部康二氏は、「糖質制限する度合いは徐々に厳しくするのではなく、はじめから厳しくしたほうが実は続けやすいのです」と述べており、糖質制限を続けるために、厳しい糖質制限からゆるやかな糖質制限へと移行することを推奨しています。
その江部康二氏は「スーパー糖質制限食」、「スタンダード糖質制限食」、「プチ糖質制限食」を提案しています。
この記事ではこのうちの「スタンダード糖質制限食」、「プチ糖質制限食」を紹介したいと思います。
◎スタンダード糖質制限食
夕食は糖質制限をしますが、朝食と昼食はどちらか1食だけ糖質制限。つまり朝食か昼食どちらか1食だけ糖質をとります。
糖質をとる場合、1食当たり糖質50~60g。1日当たり糖質70~100gが目安です。
朝食か昼食どちらか1食だけ糖質をとるといってもご飯の大盛やおかわりは避け、量を控えめにします。また、玄米や全粒粉パン、そばの実を石臼などで挽いた十割そばなど、精製度が低くて食物繊維が多く、血糖値を上げにくい主食を選ぶように心がけるとなおいいでしょう。(江部康二『人類最強の「糖質制限論」』p79)
◎プチ糖質制限食
これは1日3食のうち夕食だけ糖質制限をする方法です。
1日当たり糖質110~140gが目安。朝食と昼食は、1食当たり糖質50~60gが目安です。
プチ糖質制限食はハードルが低い分、続けやすいです。スタンダード糖質制限食と同じく、糖質をとるときはご飯の大盛りやおかわりを避け、精製度の低いもの(ご飯なら玄米、パンなら全粒粉パンなど)を選ぶようにするとより効果的です。(江部康二『人類最強の「糖質制限論」』p80)
ゆるやかな糖質制限「ロカボ」
また、当ブログでは北里研究所病院糖尿病センター長である山田悟氏が『糖質制限の真実』のなかで提唱している「ロカボ」と呼ばれるゆるやかな糖質制限も紹介したいと思います。
この「ロカボ」という言葉には、普通の「糖質制限」や「ローカーボ」には含まれない、もう一つの考え方を付け加えています。それは〝緩やかな〟糖質制限であるということです。
糖質を1食20~40グラム、それとは別に1日10グラムまでのスイーツ、間食を食べて1日の糖質摂取量をトータル70~130グラムにしましょう、というのが「ロカボ」の定義です。(山田悟『糖質制限の真実』p116~117)
普通の糖質制限と違うのは、下限を切ることによって、ケトン体が出てくるような極端な低糖質状態になることを避けているということです。これによって、ケトン体分泌に伴う血管内皮細胞の障害などを除外できます。
また、極端な糖質制限は食事の幅が非常に狭まりますが、この〝緩やかな〟糖質制限=ロカボの定義に従えば、食べられるものの幅はぐんと広がるのです。(山田悟『糖質制限の真実』p117)
まずはゆるやかに糖質制限ダイエットを続けてみる
糖質制限がダイエットに効果的なのは確かですが、まずは、3食のうちの1食だけ、ご飯やパン、麺類などの糖質を摂らないように出来る範囲でゆるやかに行ってみることをお勧めします。
糖質制限はダイエットと同じで、「糖質制限しなければならない」「糖質を摂ってはいけない」というふうに、もっと食べたいのに制限されることで不満が溜まってしまうと、そのことがストレスになり、リバウンドで今まで以上に糖質を摂りたくなってしまうという悪循環に陥る可能性があります。
そのため糖質制限はストレスが溜まらない程度に、「糖質制限にはメリットが多いから糖質制限したい」といったようなことを自分で思いながら行ってみることをオススメします。
先ほどの糖質制限の第一人者である江部康二氏も、数年前に流行ったアドラー心理学のことを引き合いに出しながら、「糖質制限を自分で主体的に選んで決めたのならば、モチベーションが高く保たれますから続けられる可能性が高まります」と述べています。
また、学生さんや日中に仕事をしている方であれば、朝と昼は、しっかりと炭水化物を摂るけれど、夜はごはんやパンなどの主食は控えめにするといったような工夫も効果的です。
ちなみに、「糖質制限がダイエットにつながるといっても、甘い物がどうしてもやめられない」という方は、砂糖の代わりに、ココナッツシュガーやアガベシロップ、オリゴ糖といった低GIの甘味料を使ってみてください。
糖質制限ダイエットのお伴には「食物繊維」
さらに糖質制限をサポートしてくれる最大の栄養素は「食物繊維」です。
食物繊維は腸内細菌のエサになるのですが、炭水化物に含まれるため、炭水化物を摂らないようにすると、食物繊維が不足して腸内環境が悪化してしまうという弊害が生じてきます。
腸内細菌にはヤセ菌やデブ菌と呼ばれる菌がおり、デブ菌が優勢になると、太りやすい体質になってしまいます。
一方、食物繊維をたくさん摂ることでヤセ菌が増えれば、からだに脂肪が溜まりにくくなるという痩せやすい体質になります。
そのため、極端な糖質制限によって、腸内細菌のバランスが悪くなってしまうと、ダイエットのために逆効果ですし、腸内細菌のバランスが良いと、ダイエットにも健康にも良いのです。
また、食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにする働きがあるため、野菜や海藻類などをたっぷり摂るようにすることは、血糖値の急上昇を防ぐことにつながります。
もしごはんとサラダが一緒に出てきたら、サラダを先に食べてから、ごはんを食べるようにするだけで、糖質制限ダイエットのために効果を発揮してくれます。